震災の追悼ムード真っ盛りの中、 私は万能細胞のニュースが気になっていた。
この記事を書いている段階ではまだ疑惑に決着がついていない。
一方で解せないのが、 小保方さんを彼氏が発覚したアイドルのように扱う勘違い世間様で ある。
万能細胞発見の時には割烹着着てる美人だの、(人としての) スペックが高いだの、いつものごとく「 小保方さんが子どもの頃は」が始まり、 プライベートなことまで聞き出そうとする輩までいた。
こんなことが起きるのは、取材する側に理系の人間がいないことが原因の一つだと考えられる。
私が学生の頃専門誌の記者になりたいと言ったら先輩に「 文系がなる仕事じゃないの?」と言われたことがあった。
研究の中身に興味なかった人間がブームに乗るがごとく一人の人間 を叩くなんておかしな話だ。
実は小保方は幼い頃から嘘ばかりついてたとかバカな記事を書くと ころがあるかもしれない。
批判ブームの中、冷静な人もきちんといる。
日本が研究者を育てる環境にないのが今回の騒動の根本的な問題で 、これをどうにかしない限り第二、 第三の虚偽の論文が出てくるという指摘だ。
確かに大学でドクターまで行ったのに就職先がないなんて話はよく 聞く。
小保方さんが弱点だらけの論文を書いていたのなら、 そうさせた環境を疑うべきだろう。
少なくとも、教育結果主義に心酔し、 大学を就職予備校のように扱ってきた我々にも責任があると思う。
そういえば、 小保方さんが公の場で謝罪すれば全て片付くと言ってる人がいるよ うで。
※3月14日の夕方の報道によると、小保方さんらが論文の撤回と問題となった画像の流用を認めたようです。調査は今後も行うようですが、これを機に”見た目上”解決したことにならないでもらいたいですね。理系の世界がほとんど認知されてない日本だからこそ、私は心底そう思います。